千貫樋とは?
静岡県駿東郡清水町にある、玉川・伏見・八幡・長沢・柿田・新宿地区の田畑約130haへの灌漑用水の一部として、県道145号線沿いを流れる境川に架設された、全長42.7m 幅1.9m 深さ45cm 地上高4.2mの樋。創設に関しては諸説あり、「豆州志稿」によると当初は木製で、長さ25間 幅1間 深さ1尺5寸とほぼ同サイズだったとのこと。1923年の関東大震災にて倒壊したため、翌年鉄筋コンクリート造にて架け替えられている。名の由来については、樋の技術が値千貫に当たるとか、潤った田地の収穫量が千貫文あったとか、建設費が銭千貫だったなど諸説ある。
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名 称千貫樋
ふりがなせんがんどい
ローマ字Sengandoi
地 区清水町(Shimizu Town)
住 所清水町新宿
お問合せ055-975-6987(清水町観光協会)
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千貫樋の評価


1千貫樋交差点を目指そう!
県道の千貫樋交差点周辺が一番の見所。樋に刻まれた千貫樋の文字を探そう!
2前後の水路部分も歩いてみよう!
千貫樋に続く水路部分を探しながら、高低差や掛樋の必要性を感じよう!
3近隣に迷惑をかけないように!
勝手に私有地に入ったり、騒いだりしちゃダメだよ!立ち入る際は許可を得よう!
千貫樋 編


千貫樋の地図
千貫樋の見所

県道145号線にある千貫樋交差点を目指そう。もちろん一ヶ所だけにあるものではないが、この周辺が一番の見所だ!

通りから奥を覗くと、こんな所を…というような住宅地の中を水路が走っている。そしてその掛樋の横に「千貫樋」の文字が見える。

北条氏康からの聟引出物
1923年の関東大震災で倒壊するまでは、木樋だったという。一般的には、武田・今川・北条の三国同盟を結ぶ際に、新たに北条氏康の娘をめとった今川氏真への義父からの聟引出物として築造されたものとされ、1555年に国境を越え今の「楽寿園」の小浜池から現在の「蓮沼川」にあたる長堤を築き、今川領へと疎水が引かれた。

水が流れるわけだから、当然ながら高低差により掛樋が必要となる。かつては収穫に応じた割合の長さで村々が維持費を負担していたという。

写真を撮っていて、そう言えば…と、京都の「南禅寺」境内にある「水路閣」を思い出した。規模も時代も異なるが同じような感じだ。

こうして眺めていると、水の流れというものは当たり前のことながら正直なものだ。ふと老子の「上善如水」の一節が頭をよぎった。

ごくごく普通の道路脇を流れる水路部分を歩いていると、この先にあのようなものがあるとは…という感じだ。