藤枝市観光ガイド 『大旅籠柏屋』 | ||||||||||
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大旅籠柏屋(藤枝市 岡部) |
★『大旅籠柏屋』をご覧になるにあたって | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
東海道 21番目の宿場町 五街道のひとつである「東海道」の、21番目の宿場町となっていたのが、「とろろ汁」が有名な「鞠子宿」(まりこじゅく)から、「宇津ノ谷峠」を越えてたどり着く「岡部宿」でした。 岡部宿は、1601年に伝馬制度が導入されると、翌年に開設された宿場町で、東海道筋においては小規模な部類に入る宿場町でした。 宿場町全体における旅籠の割合が、最も低かったと言われている岡部宿は、やがて東海道の往来の増加とともに、人馬継立が不足するようになり、後に加宿として「内谷」が加わりました。 岡部宿には、487戸 2322人が暮らしていたとされており、そこに2軒の本陣と27軒の旅籠がありました。 その中で、岡部宿を代表する旅籠となっていたのが、この『大旅籠 柏屋』(おおはたご かしばや)で、1998年には国の登録有形文化財に認定されました。 3代目!大旅籠柏屋 「大旅籠 柏屋」は、現在「岡部宿公園」となっている本陣近くに位置しています。 近くには、日本酒好きの方はご存知かもしれませんが、静岡では有名な地酒のひとつである「初亀醸造」があります。 「大旅籠 柏屋」の建物は、1820年の文政年間と、1834年の天保年間の過去に2度ほど大火に見舞われており、現在の建物は3代目の建物となっています。 1834年の大火を受け、1835年10月19日に上棟し、翌年の1836年4月11日頃に完工したとの記録が残されており、再建に要した費用の内訳などの詳細な記録も残されています。 延べ床面積が、ちょうど100坪となっているこの「大旅籠 柏屋」の建物は、建設当時の姿を随所に残しており、建物そのものが実に見ごたえのあるものとなっています。 街道筋より表玄関を入ると、まっすぐ延びる土間の通路の右手に「帳場」があり、その奥に「本座敷」と「奥の間」があり、大きな窓からは和風庭園が望めます。 また通路の反対側には、生活の場として、「みせの間」「みせおく」「台所」などが続いており、当時の生活スタイルが感じとれる展示がなされています。 2階に上がると、街道側に「一の間」「二の間」があり、廊下の反対側には、現在「情報展示コーナー」が設けられており、この「大旅籠 柏屋」をはじめ、東海道筋における岡部宿の役割や当時の宿場の様子などが、貴重な資料を通じて学べるようになっています。 旅籠に質屋に郵便局! そんな「大旅籠 柏屋」ですが、実は、現在に至るまでには、様々な建物として利用されてきた経緯があり、現在のような姿でわたしたちが拝見できるようになったのは、つい最近の2000年からでした。 「大旅籠 柏屋」を営んでいた山内家は、ちょうどこの建物が再建された天保年間より、旅籠に加え質屋も営んでいたとされており、その後は、多くの田畑を抱え、かなり裕福な生活を送っていたようです。 このことは、山内家五代目「良吉」の名の「質株鑑札」が残されていることや、宿場の代表である「問屋」(といや)やその補佐人にあたる「年寄」(としより)などの宿役人を、この山内家が行っていたことでも明らかであり、岡部宿でも屈指の名家となっていました。 しかしながら、現在に至るまで、ずっと旅籠や質屋としてやってきたわけではなく、江戸時代の終焉とともに、参勤交代や宿駅制が廃止されると、かつての宿場町の面影は消えていき、それとともに山内家を取り囲む環境も大きく変化していきました。 明治末期の山内家九代目の「栄」の頃には、この「大旅籠 柏屋」は郵便局となっており、郵便局長も務めたという記録が残されています。 2000年11月5日に、「岡部宿 大旅籠柏屋 歴史資料館」となり、今日わたしたちは貴重なこの歴史的建築物を、創建当時に近い姿で拝見できるようになりましたが、この建物には、「大旅籠 柏屋」の様々な時代を生き抜いた歴史が刻まれています。 2348坪の敷地には・・・ そんな「大旅籠 柏屋」の2348坪にも及ぶ広大な敷地には、この他、物産館や展示ギャラリー、食事処に体験工房などの施設が建てられています。 物産館「かしばや」では、お土産の購入や地元の特産品や昔懐かしい味が楽しめ、ちょっとひと息つくには最適な場所となっています。 ギャラリー「なまこ壁」は、さまざまな企画展が行われたり、貸しギャラリーとして個人や団体に貸し出されたりしています。 和風処「一祥庵」は、地場の食材を中心にした四季折々の味覚が楽しめる場所となっています。 そして体験工房「夢の路」では、自然素材を使った手作り料理教室などが行われています。 中央には広場もあり、子供たちが走り回って遊んだりしており、家族そろって楽しめる場所となっています。 必見!等身大の雛人形 この「大旅籠 柏屋」は、建物自体がとても貴重なものであり、それだけでも充分見る価値のある史跡なのですが、そんな「大旅籠 柏屋」の魅了をさらにアップさせるイベントが、毎年2月から2ヶ月間開催されます。 わたしはこのイベントに出合ってから、毎年この「大旅籠 柏屋」に訪れるようになったのですが、そのイベントが、「岡部宿のひなまつり」で、全く趣向の異なる2つの雛人形を中心に、展示飾り付けが行われます。 その1つが、「等身大の雛人形」で、その名のとおり、等身大の巨大な雛人形が、この「大旅籠 柏屋」の「みせの間」や「本座敷」「奥の間」など、所狭しと並べられます。 この「等身大の雛人形」は、「駿河雛人形」の老舗の2代目で、この岡部出身の 「好光」(よしみつ)こと、「藪崎好光(好太郎)」氏が制作したもので、その人形の素晴らしいこと! わたしは特別雛人形に興味があるわけではありませんが、繰り返し見てみたい!と心から思い、毎年この「等身大の雛人形」に会いに、この「大旅籠 柏屋」を訪れるようになりました。 機会のある方は、是非ともこの時期に、ここ「大旅籠 柏屋」を訪れることをおすすめします。 きっとその雛人形の大きさと素晴らしさに、驚かれることと思います。 日本全国どこの宿場町もそうですが、昔の街道筋の様子を思い浮かべながら、今に残る史跡の数々を、ゆっくりとひとつひとつ時間を掛け巡っていくのが、宿場巡りの楽しみのひとつです。 そんな意味でも是非、通りの反対側を少し上ったところに、浮世絵が目印となった専用駐車場がありますので、車をとめのんびりと、東海道21番目の宿場町 岡部宿の旧街道を巡ってみてください。 |
- 大旅籠柏屋 - 『旅シュラン』とは?
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