全国47都道府県 観光格付『旅シュラン』

全国47都道府県 観光格付 旅シュラン背景①

『旅シュラン』の評価方法

『旅シュラン』の対象者は?

では『旅シュラン』は、どのような条件のもと旅に出る方に役立つ情報になっているのだろうか?

ザクっと言えば、"日本に触れる旅がしたい! それらに触れ見識を広めたい!"とする、和の心を持った日本人へ贈られた一つのメッセージのようなものである。

ツアー旅行や時間通りに淡々と計画的に観光地を巡っていくような、スケジュールに追われ時間を削り取っていくような"旅行"ではなく、現地に足を運ぶことにより湧き出る感性に耳を傾け、心の赴くままに時を生み出していくような"旅"がしたい方。

そして何より日本の歴史や伝統・文化に誇りを持ち、それらをこよなく愛し、少しでも多くそれらに接し学ぶことから、心を揺さぶられる何かを感じたい!とする方へ向けられた観光格付けなのである。

繰り返し述べるが、この『旅シュラン』は一般的な格付けでもなければ、万人に当てはまるようなものでもない。子供が楽しめる観光施設をお探しの方や、社員旅行やグループ旅行でワイワイできるところ、ムード満点のデートスポットなどをお探しの方からすれば、全く畑違いの評価になっているとも言える。

このように見ていくと、"ひとり旅"を想定しているように思われがちだが、"ひとり旅"と限定しているわけではない。ひとりの日本人として、日本を感じる観光資源と1対1で向き合ってほしいという心のあり方をテーマとしているわけで、共通の目的で訪れるのであれば、2人でも集団でも構わない。

個々の人間が、同じ主旨のもとその観光資源と向き合う旅をして頂ければ、一人であろうが集団であろうが何ら変わりはないのである。

ここまで言えば、もうこれ以上『旅シュラン』について語らずとも、どのような見方をすればよいのか充分お解り頂けたことだろう。


『旅シュラン』の評価基準

この『旅シュラン』の評価選定にあたっては、"現場・現物・現実"の三現主義に立ち、季節や時間帯を変えながら、①ロケーション ②美しさ ③遊び・学び ④存在感 ⑤伝統・和心 ⑥独創性・希少性の基準6項目に沿って繰り返し同じ観光資源を評価し続けるという方法を採用している。

そしてピックアップされた観光資源の中で、比較検討をして相対評価するというものではなく、個々を評価基準と照らし合わせ絶対評価したものとなっている。


ロケーション
立地や周囲の環境、そこからの眺望による心身への影響度。特にそこからの眺めが、開放感を感じ快適さやリフレッシュにつながるかどうか。

美しさ
そのもの自身が放つ美しさや芸術性の素晴らしさの度合い。外観、造り、輝きなどの美的要素。そこからの眺めの美しさは①であり、ここでは評価しない。

遊び・学び
そのものを楽しむ遊戯性や集う楽しみ、散策の楽しみ、そこから新しい発見をしたり知識の向上がはかれたりする学習性の度合い。特に日本の伝統文化を感じたり、日本人の心が養われる度合いなど。

存在感
観光資源としての規模や存在感、全国的な知名度や集客力など、そのものが持つ魅力度。単なる人気ではない。

和心・日本らしさ
日本人の魂を揺さぶる原風景や伝統文化、わびさび、匠の技など、そのものに伝統や和心、日本らしさ、趣を感じる度合い。

独創性・希少性
全国的に見ても特異な観光資源としての希少性やオリジナリティーがあるか。独創的でお宝度合いの高いものかなど。


これら6項目を基準に詳細なスコアシートをもとに評価を行い、評価結果を各項目の配点による合計スコアとして表し、スコアにより5段階の★評価を行っている。

この6項目をご覧頂ければお解りのように、『旅シュラン』の評価基準には、目的地へのアクセスの良さや観光施設の受け入れ体制、特に観光客へのおもてなしやサービスの度合いなどの人的要素は一切考慮されていない

また存在感という項目はあるものの、これは人気とは一線を画するものであり、公的評価や知名度は考慮しつつも、1対1で向き合った際の感性を基にした『旅シュラン』独自の格付けとなっている。

そしてもう一つ一般的な格付けと決定的に違うのは、訪れても通常見ることができないような、例えば秘仏や非公開の国宝など、通常見られないモノは一切考慮しないということである。

実際に目にすることが出来ないものを所持しているだけで、その観光資源の評価が高まるというのは、一般庶民が観光する目的からすれば全くナンセンスだからである。

これらの点を見ただけでも、いかにピンポイントに近い観光格付けであり、再三『旅シュラン』の主旨を理解した人だけにと前置きしてきた訳がお解り頂けるであろう。


『旅シュラン』の★評価

『旅シュラン』の★評価については、5つのステージを設けている。各ステージの目安としては、下記コメントを参考にしていただきたい。


五つ星 ★★★★★
日本人なら一生に一度は、必ず見ておきたいもの。そのものだけを目当てに、旅に出かけてもよいもの

四つ星 ★★★★
この地を巡る旅の計画の柱になりうるもの。少し遠回りしてでも、旅の計画へ入れておきたいもの。

三つ星 ★★★
計画へ入れておけば、確実に旅の充実度を上げられるもの。書店に並ぶような、一般的な観光ガイドで紹介されていそうなもの。

二つ星 ★★
この地を巡る旅のルート上にあるのならば、計画へ入れておいて損は無いもの。地元の観光ガイドでは、紹介されていそうなもの。

一つ星 ★
地元でも観光資源との認識が薄く、観光ガイドでは紹介されないようなもの。地元民が散歩のついでに立ち寄ったり、特定のマニアだけが訪れるようなもの。


尚、★評価については、6項目の評価スコアに連動して随時見直しが行われるため、一度「五つ星」となっても、その評価が絶対的という訳ではない。

例えば、かつて星5つの絶景・絶叫スポットとして人気だった石川県の「ヤセの断崖」などは、M6.9の能登半島地震によりその先端が崩落してしまい、魅力が半減してしまったことから、今では星3つとなっている。

観光地の景観や観光施設などは時代の移り変わりにより変化するものであり、それに伴い評価が変動することはあり得ることであり、『旅シュラン』では過去の評価に囚われることなく、"今"にこだわり随時評価の妥当性の確認を行っている。

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