丸子梅園とは?
静岡県静岡市駿河区にある、1990年1月に開園した『中国横断山脈探梅記』や『ウメの品種図鑑』を出版し、日本梅の会常任幹事で梅博士と呼ばれ、1995年には中国梅花臘梅協会の名誉理事栄誉賞を受賞した梅田操さんが、園内に住まいつつ一個人で造り上げた梅園。
尾形光琳の『紅白梅図屏風』に魅せられた園主の趣味が高じて、全国各地の名花を集め育てているうちに、約340種800本もの梅の花が咲く約3000坪もの一大梅園を築いてしまったという、園主の梅に対する情熱と慈しみが感じられるとてつもない梅園。
園内には、徳川家ゆかりの「家康梅」や親鸞聖人ゆかりの「八房梅」など多種多様な梅の花が咲く他、祠の中央に薬師如来を安置し、左右に月光梅と日光梅を配し薬師三尊に見立てた「ウメ薬師如来」や「東照権現社」、駿府城築城時に運ばれてきた城石と思われる大名刻印の入った石垣などがある。
2011年に観光梅園としては惜しまれつつも閉園となり、その後地元の方々の尽力もあり開花時のみ入園できる年もあったが、現在は新たな地主となった法華梅院のご厚意により開花期間中のみ条件付きで無料開放されているが、残念ながらかつての面影はない。
丸子梅園の見所
丸子梅園
梅博士と言われ『ウメの品種図鑑』も刊行された元園主の梅田操さんの手を離れた丸子梅園を、丸子にある梅園ではあるが、丸子梅園と呼んで良いのか悩んだが、個人的には観光梅園ではなくなった今でも「丸子梅園」と呼びたい。
約340種800本
梅田さんが手塩にかけて育てていた全盛期の丸子梅園には、約340種800本もの梅が植わっていて、素人目にもその花の違いがわかるほど、とにかく豊富な種類の梅の花が咲いていた。今は山全体を眺めて楽しむ感じか…
花の付きが素晴らしい
品種もさることながら、とにかく花の付きが素晴らしいことに感心したのを覚えている。遠景の梅の写真は、肉眼で見るよりもスカスカな感じになるものだが、満開でなくとも絵になる写真となっていた。
家康梅や親鸞聖人ゆかりの八房梅も!
園内には、久能山東照宮に奉納され今も咲き続けている「家康梅」や、親鸞聖人が梅干しの種を植えたところ、1つの花に8つ実がなる八重咲きの梅となったと伝わる「八房梅」なども植えられていたが…
ウメ薬師如来
丸子梅園が開園するよりずっと前の1983年に、梅園づくりを始めた梅田さんが、祠を御堂に見立て薬師三尊となるように、中央に薬師如来を安置し、右に日光菩薩に代わる日光梅を、左に月光菩薩に代わる月光梅を配した。
静岡市の中心市街地を一望
園内の散策路を登っていくと、静岡市の中心市街地を一望できる場所に出る。梅の花越しに見下ろす市街地の眺めも新鮮であり、また一興だ。
元園主の情熱とこだわりを感じよう!
約3000坪もあった旧梅園を巡りながら、一人で造り上げた元園主の梅田さんの世界観を感じよう!
花の種類の違いを楽しもう!
過去には約340種800本もの梅が花を咲かせていた程、豊富な品種の花が楽しめたよ!
観られるうちに行こう!
今は観光梅園ではなく法華梅院のご厚意による公開なので、いつまで観られるかわからないよ!
丸子梅園 編