富士山本宮浅間大社とは?
静岡県富士宮市の富士山南麓に鎮座する、2013年6月に世界文化遺産となった、全国1300余にのぼる浅間神社の総本宮にして駿河国の一宮。
御祭神として浅間大神とも言われる木花之佐久夜毘売命を祀る、文字通り富士山をご神体とする富士山信仰の中心地で、富士山の8合目以上の約385万㎡も所有し、山頂には「奥宮」が建つ。
約17,000㎡の境内には、1604年に徳川家康により造営された、国の重要文化財で二重の楼閣となる浅間造の「本殿」や、静岡県の有形文化財となっている「拝殿」や「楼門」が建つ他、国の特別天然記念物である「湧玉池」や、山宮御神幸の名残りである「鉾立石」などがある。
また御祭神にまつわる御神木である桜が、約500本植えられており、お花見スポットとしても知られていて、武田信玄お手植えの枝垂れ桜の二世である「信玄桜」も拝殿横に咲く。
東鳥居と西鳥居を結ぶ「桜の馬場」では、毎年5月に1193年に源頼朝が富士山麓で巻狩りを行った際に奉納したのがその始まりとされる「流鏑馬祭」が開催される他、11月には例大祭「富士宮まつり」が執り行われ、市内各所で山車・屋台の曳き回しや競り合いが行われる。
富士山本宮浅間大社の見所
富士山本宮浅間大社 案内図
社号標の建つ二之鳥居から三之鳥居を抜け参道を進むと、案内図の鏡池に架かる太鼓橋の所に至る。バスでのアクセスだと、右端の湧玉池のバス停に着く。全国1300余にのぼる浅間神社の総本宮にして駿河国の一宮でもあり、しかも世界文化遺産に登録されている富士山本宮浅間大社。その門前町では、1566年より織田信長の楽市楽座の基となった「富士大宮楽市」が、今川氏真によって行われていたという記録も残る。
一之鳥居
高さ16mの「静岡県富士山世界遺産センター」に建つ一之鳥居。元々1934年にJR富士宮駅前に設置され、1981年に撤去された後、2006年に富士山世界遺産センターの前身となる富士山せせらぎ広場に建てられた。
社号標と二之鳥居
社号標と二之鳥居が建つこの場所が、実質的な富士山本宮浅間大社の入口となる。以前は駐車場の入口もこちら側だったが、現在は観光バスのみで、一般参拝客はぐるりと周って鳥居の裏側から進入するようになっている。
桜の馬場
毎年5月に開催される流鏑馬祭の舞台となる馬場で、その名の通り両脇に桜が咲く。境内にはソメイヨシノが約500本あり、静岡県のお花見スポットとして知られているが、例年4月上旬に見頃を迎える桜の馬場の光景は格別だ。
流鏑馬像
三之鳥居近くの参道右手に、流鏑馬像が建つ。流鏑馬祭を観たことがある方はお分かりだと思うが、綾藺笠や雁又の鏑矢、背中の矢の本数など、平騎射とは異なる正式な流鏑馬射手の銅像だ。
楼門と鉾立石
聖護院宮盈仁法親王の筆による扁額が掲げられた、丹塗りで2階入母屋造の楼門。その石段に、明治初期まで春と秋の年2回行われた、山宮浅間神社との間を往復する御神幸の際に、神鉾を休め祀った鉾立石がある。
拝殿
徳川家康が造営した社殿の1つで、静岡県の有形文化財に指定されている。檜皮葺で丹塗りの入母屋造の社殿で、正面に向拝が出ていて、その下で参拝することとなる。奥には特徴的な浅間造の本殿が見える。
本殿
拝殿の奥に国の重要文化財となっている、1604年に家康が造営した、二重楼閣が見事な檜皮葺で浅間造の本殿が建つ。菊花紋や家康の葵紋、秀吉の五三桐紋、富士氏の棕櫚紋など、いろんな家紋が並んでいる。
信玄桜
信玄桜は、武田信玄がお手植えしたとされる江戸彼岸の枝垂れ桜の二世だ。境内のソメイヨシノよりもやや先に咲く感じの一本桜で、家康寄進の社殿を前に、張り合うかのような存在感のある見事な咲きっぷりを見せる!
水屋神社
富士山の伏流水が湧き出る水源に建つ朱色が映える水屋神社。その手前にズラリと水飲み場が並んでいて、ここで2008年に『平成の名水百選』に選ばれたおいしい清水が味わえる。
湧玉池
年間を通じ水温が13℃前後で、1日20万トンもの富士山の湧水が今もこんこんと湧く、かつて禊に使われた神聖かつ不思議な池。静岡県に2つしかない国の特別天然記念物で、日本に20件しかない地質・鉱物の特別天然記念物だ!
藤棚
同じ富士宮市内にある下之坊の藤などに比べたら、藤の名所とまでは言えないが、境内の一角にある「神田川ふれあい広場」に藤棚があり、GW頃に見頃を迎える。
流鏑馬祭
源頼朝ゆかりの神事で、毎年5月のGW期間中に開催される流鏑馬祭。小笠原流の流鏑馬である「神事流鏑馬式」と、富士宮市の無形民俗文化財に指定されている古式の「浅間大社流鏑馬式」などが観られる。
駿河国の一宮で浅間神社の総本宮だよ!
駿河国の一宮で、全国1300余ある浅間神社の総本宮。しかも世界遺産だよ!
徳川家康造営の本殿の造りに注目!
国の重要文化財である、徳川家康造営の珍しい二重楼閣の浅間造の意匠をとくとご覧あれ!
祭事に合わせて訪れよう!
祭事で賑わう境内を楽しもう!特に「流鏑馬祭」と「富士宮まつり」がおすすめ!
富士山本宮浅間大社 編