川津来宮神社とは?
静岡県賀茂郡河津町にある、伊豆七不思議の1つである「鳥精進・酒精進」で知られる神社で、主祭神として杉桙別命を、相殿に五十猛神と少彦名命を祀る、川津17ヶ村の総鎮守。
長らく単に「来宮神社」として親しまれてきたが、熱海の來宮神社があまりに有名となり混同され出したため、区別するために「河津の来宮神社」「河津来宮神社」と呼ばれだしたが、最近では「川津来宮神社」と表記されるようになった。正式名称は「杉桙別命神社」。
創建年代は不詳で、古代より鎮座するも幾度となく衰退と再興を繰り返し、その社殿の再建には、源頼朝や藤原頼経・足利義植・清水康英らの名が連なる。
境内には、河津郷七抱七楠と呼ばれた7本の大楠の最後の一本となる、1936年に国の天然記念物に指定された、樹高約24m 幹周15mの「杉桙別命神社の大クス」がある。
毎年10月の例大祭では、山岡鉄舟の書による大幟旗が掲げられ、鳥精進・酒精進にちなんだ、無病息災を願う「どぶろく開き」の儀式や、「鳥酒精進太鼓」「奉納餅投げ」などが行われる。
川津来宮神社の見所
杉桙別命神社
パワースポットとして知られる来宮神社の大楠がある熱海の來宮神社があまりにも有名なため、区別するために「河津の来宮神社」とか「河津来宮神社」と呼ぶ人が多いが、最近は「川津来宮神社」となっている。ただ神社としての正式名称は「杉桙別命神社」だ。"すぎほこわけのみことじんじゃ"と、これをサラッと読める人はそういないので、仕方ないことだが少々わかりにくい。わたし自身、未だに河津の来宮神社と呼んでいる。
クスノキ
鳥居をくぐりすぐ左手にあるクスノキ。初めて訪れた時には、これが「杉桙別命神社の大クス」か…と勘違いしてしまったが、それほどスゴいパワーを感じた楠だ!
鳥居が違う…
最初の鳥居は台輪鳥居だったが、こちらは靖国鳥居となっている。昔は気づきもしなかったが、年々目の行き場も変わってくるものだ・・・
伊豆七不思議「鳥精進・酒精進」
毎年12月18日~23日に、氏子を中心に河津で行われる、「酒を飲まない・鳥を食べない・卵を食べない」という風習。杉桙別命が泥酔し眠ってしまったところ野火に囲まれ、危ういところを鳥たちに助けられたという伝説に由来する。この掟を破ると火災に遭うというのだから怖ろしい…。この時期、河津のスーパーでは、売れない卵や鶏肉が特売になるとの都市伝説も…
本殿・拝殿
川津17ヶ村の総鎮守となっていた川津来宮神社の社殿は、一般的な神社形式の本殿・幣殿・拝殿かと思ったら、よく見ると本殿は覆屋となっており、窓越しに一間社流造の本殿が見られる。
社殿を覆い隠す樹木
社殿を覆い隠すほどに、生命力溢れる樹木が茂る境内。遠目に見ても、やはり「杉桙別命神社の大クス」の存在感が半端ない!
杉桙別命神社の大クス
樹高約24m 幹周15mと、熱海の来宮神社の大楠に次ぐ県内2位タイの巨木で、1936年12月16日に国の天然記念物に指定されている。かつて「河津郷七抱七楠」と呼ばれた巨大な7本楠の、最後に残った一本だ。
秋葉山神社・山神社
境内に大楠神社・熊野神社・道祖神社・宇賀神社・天神社・水神社・山神社・稲荷社・小島神社・火産帰神社・塞神社などがあるというが…
正式名称は「杉桙別命神社」だよ!
観光ガイドには河津の来宮神社と紹介されてきたが、最近は川津来宮神社に!ただ正式名称は杉桙別命神社。
伊豆七不思議「鳥精進・酒精進」で知られているよ!
今も氏子を中心に6日間、酒を飲まない・鳥を食べない・卵を食べない風習が続けられているよ!
境内のクスノキに注目!
国の天然記念物の「杉桙別命神社の大クス」の他、参道入口や本殿右手の大楠にも注目!
川津来宮神社 編