御殿山とは?
静岡県静岡市清水区の、かつて東海道の宿場町として栄えた蒲原地区にある山で、徳川家康がこの山を背に造らせた「蒲原御殿」がその名の由来。
1582年に武田氏を滅ぼした織田信長を、凱旋途中にこの地で慰労するために、家康が領内に整備した茶屋や宿泊所などの1つで、以後3代将軍家光の時代の1634年まで、上洛の際に宿泊したという記録が残る。
正確な場所や規模は未だ不明ながら、御殿山はそんな蒲原御殿の名残をとどめる場所となっている。
また静岡県内有数のお花見スポットとして知られ、例年3月末~4月中旬にかけてソメイヨシノ約600本と大島桜約200本が山一面を覆い、開花に合わせて「かんばら御殿山さくらまつり」が開催される。
麓の「八坂神社」から見上げる桜の山と化した御殿山の光景は圧巻で、県内外から多くの花見客が訪れる他、夜桜ライトアップも行われる。
この他麓からは「さくらつり橋」「御殿山広場」「狼煙場」などを結ぶ御殿山遊歩道が整備されており、お花見シーズン以外にも、駿河湾や富士山の眺望を求めて多くの観光客が足を運ぶ。
御殿山の見所
御殿山 案内図
麓から御殿山遊歩道を上っていくと「さくらつり橋」があり、その先に「御殿山広場」があり、さらに上っていくと「狼煙場」がある。車でのアクセスとなると、御殿山広場や狼煙場にも車を止めることはできるが、御殿山を満喫するためには、どのみち山の上り下りは避けられないので、面倒くさがらずに麓から歩き回って楽しもう!
御殿山広場
由比~蒲原にかけては比較的海岸線が近いため、御殿山に限らずどこの山に上っても、それなりに駿河湾の眺めは素晴らしいものだが、ここからも駿河湾が一望できる。
四阿からの眺め
御殿山広場には四阿もあり、そこから駿河湾の眺めが楽しめるのだが、木々が成長したこともあり見通しはそれ程良くない。狼煙場からの眺めを知っていると、ちょっと物足りない感じとなる。
すべり台
御殿山広場にあるすべり台。駿河湾に向かって滑り降りる感じで気持ち良い。この上の狼煙場との間には、ローラーすべり台もある。
さくらつり橋
御殿山遊歩道にある真っ赤に塗られた吊り橋で、お花見シーズンには多くの人がこの橋を行き来する。麓の八坂神社以外では、一番の人気スポットかも?
かんばら御殿山さくらまつり
例年3月末~4月中旬にかけて開催される「かんばら御殿山さくらまつり」。ソメイヨシノ約600本と大島桜約200本が山一面を覆い、圧巻の光景を作り上げる。麓の八坂神社は陣取り合戦で大賑わいとなるよ!
御殿山の夜桜
桜祭り期間中は、夜9時まで夜間ライトアップも行われ夜桜が楽しめる。「御殿山の夜桜」として知られており、見上げた山肌に浮かび上がる桜の光景は圧巻だよ!
富士山の眺望
何と言ってもここの一番の楽しみは、富士山の眺望だろう。もちろん駿河湾の眺めも素晴らしいのだが、やはり富士山だ! それだけに富士山が雪化粧している季節で、空気の澄んだ冬場の朝がおすすめとなる。御殿山のお花見と一緒に楽しみたい・・・というのなら、特に冷え込んだ朝の早い時間帯を狙おう!
薩埵峠
駿河湾沿いに弧を描く海岸線。蒲原~由比の町並みの先の正面に見えるのが、歌川広重の『東海道五十三次』で有名な「薩埵峠」だ。東海道の難所だったことが、ここからでもわかる。
富士川河口
日本三大急流として知られる富士川も、河口付近は普通の川の流れだ。市町合併で旧富士川町が、静岡市ではなく富士市となったため、今も境界がスッキリしない。観光振興においては、由比・蒲原・富士川の連携が大事だったのに…
狼煙場 物見台
蒲原城に危急を知らせるための狼煙を上げる場所だったという、御殿山にある狼煙場。ここには物見台があり富士山の眺望が楽しめるのだが、ハシゴが急なので、上り下りの際には注意したい。
夜景スポット
夜景スポットとしても知られる御殿山の狼煙場。日中もそうだが、物見台よりも思いっきり前へ出て眺めた方が、視界も開け開放感が感じられる。
「かんばら御殿山さくらまつり」へ行こう!
例年3月末~4月中旬にかけて桜祭りが開催され、ライトアップも行われるよ!
富士山の眺望を楽しむなら冬場に!
冬場の特に冷え込む朝がおすすめ!雪化粧した富士山がクッキリ見えるよ!
とにかく歩いて楽しもう!
山の上り下りを面倒くさがっては、御殿山を満喫することは出来ないぞ!
御殿山 編