湧玉池とは?
静岡県富士宮市にある、駿河国の一宮にして全国1300余にのぼる浅間神社の総本宮で、富士山信仰の中心地となっている、世界遺産の「富士山本宮浅間大社」にある湧水池で、境内脇を流れる神田川の水源となっている池。
1944年11月に国の天然記念物に、1952年3月には狩宿の下馬桜とともに静岡県で2件しかない国の特別天然記念物に指定され、2008年6月には環境省が新たに選定した『平成の名水百選』にも選ばれている。
毎日約20万トンもの富士山の雪解け水が、溶岩の合間から湧き出ていて、1年間ほとんど増減がなく、水温も年間を通して13℃前後で一定となっている。
水源の上の岩場には、朱塗りで優雅な末社の「水屋神社」が建っており、その手前にズラリと水飲み場がある。また池の中島にかけて朱塗りの「神路橋」と「神路枚橋」が架けられており、そこに末社の「厳島神社」が建ち、池の畔には末社の「稲荷神社」が建っている。
古来より富士山信仰の富士表口登山の禊の場となっていて、霊水で身を清め六根清浄を唱えながら富士登山を行う様子が『富士参詣曼荼羅』などに描かれている他、平兼盛の『つかふべき かずにをとらむ 浅間なる みたらし河の そこにわく玉』をはじめ、幾多の歌人の和歌に登場し、『新勅撰和歌集』にも和歌が詠まれている。
ちなみに最寄りのバス停名は「湧玉の池」となっている。
湧玉池の見所
湧玉池
世界遺産の一部ということも凄いが、日本で20件しかない地質・鉱物の特別天然記念物の1つであり、静岡県に2つしかない国の特別天然記念物だということが何気にスゴイ! 2015年には、NHKの『ブラタモリ』に登場!
平成の名水百選
富士山の伏流水が湧き出る水源に建つ朱塗りの水屋神社。その手前に水飲み場がズラリと並んでいる。ここで2008年に『平成の名水百選』に選ばれた清水が味わえる。
稲荷神社と厳島神社
左手奥に見えるのが稲荷神社で、朱塗りの神路橋を渡った中央の中島に建つのが厳島神社だ。どちらも富士山本宮浅間大社の末社となっている。
神田川
古くは上池のみを湧玉池と呼び、下池下流は御手洗川と呼んでいたとされる。現在は一級河川の神田川として境内沿いを流れ潤井川に合流しており、川岸には遊歩道や公園が整備され憩いの場となっている。
県内に2つしかない国の特別天然記念物だよ!
1952年に「狩宿の下馬桜」とともに指定され、全国でも20件しかない地質・鉱物の特別天然記念物の1つだよ!
『平成の名水百選』である富士山の伏流水を味わってみよう!
水屋神社前の水飲み場で飲めるよ! 水屋神社へのお参りも忘れずにね!
富士山信仰の禊の場で、神聖かつ不思議な池だよ!
世界遺産の境内に湧く水温も水量も一定な池で、特に上池の水面は不思議な輝きを見せるよ!
湧玉池 編